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(2021年5月)

中期経営計画概要

1.2020年度中期経営計画の振り返り

1)2020年度目標数値の振り返り

2020年度は新型コロナウイルスの影響、米中貿易摩擦の長期化等により世界規模で景気が停滞し、当社グループもその影響を大きく受け、売上高、利益面で計画値を大きく下回る結果となりました。
売上高は計画値20,000百万円に対して3,212百万円減の16,787百万円となり、営業利益は計画値1,200百万円に対して693百万円減の506百万円となりました。
分野別では、容器関連は前期実績から増加し、医療関連や日用雑貨関連は堅調に推移しました。一方、自動車部品関連は低調に推移しました。
地域別状況は、各地域とも新型コロナウイルスの影響を受けていますが、日本は売上高の落ち込みが少なく、また個別原価管理の徹底や、経費削減策によって利益確保できた一方、東アジア、東南アジアにおいては政府指導の外出禁止等で営業活動や生産活動が出来ない時期があったこともあり、経費削減に努めましたが、売上高の減少に伴う売上総利益減少等により営業赤字となりました。
後述しますが、2021年度は新規市場、成長分野における事業展開の強化や経営基盤の強化、ESG 経営の強化等に取り組み、計画値を達成すべく推進してまいります。

2)2020年度経営戦略の振り返り

(1)新規市場、成長分野における事業展開の強化
  • 新型コロナウイルス感染拡大による活動制限があったことから、北中米市場への展開や、情報収集、調査分析、プロモーションの強化の展開が不十分であった。
  • 次世代電池技術や新製品開発は順調に推移した。
  • 成形工場における通信対応(IoT)を順次強化実施した。
  • Webでの開催となった国際プラスチックフェア(IPF2020バーチャル)に出展し、主力の乾燥機や金型温調機の新型モデルとともに新規開発製品の赤外線乾燥機等を紹介した。今後ビジネスマッチングを展開する。
  • 光学部品業界では、スマートフォン用レンズ向けの他にVRレンズ向けの需要が増加した。
  • 各種成形工場内における原材料の再利用のための対応強化に取り組んだ。
  • プラスチック混合技術を活かした、地球環境に優しい新素材や複合素材への対応を進めた。
  • 開発関連、品質関連でのグループ間での相互指導や情報共有の強化を推進した。
  • 窒素乾燥システムに対してプラスチック成形加工学会の技術進歩賞を受賞した。
(2)既存市場、既存分野での販売拡大と収益力向上
  • 脱湿乾燥機、金型温度調節機のIoT対応機能を向上した新型モデルの販売を開始した。
  • 粉砕機の新型モデルを開発し、2021年度から発売開始。
  • リモートによる営業活動、商談やサービス活動を推進した。
  • ベトナムに販売会社を設立し、営業展開を開始した。
(3)経営基盤の強化とESG 経営の推進
  • 社内外の会議・打合せにZoom等のWeb活用が定着した。
  • 基幹システムも含む各種システムの見直しを推進中。
  • 透明性の高い企業統治(コーポレート・ガバナンス)の実現に向けて役員報酬制度を改訂し、役員報酬に対する「透明性」「公正性」「客観性」を確保した。
  • 日本では働き方改革関連法案に対応した36協定に基づき、年5日の年次有給休暇の確実な取得への対応や、労働時間管理の徹底を推進した。
  • グループ経営の効率化対策として、地域ごとの役割や成長性を考慮し一部子会社の再編を行った。

2.2021年度中期経営計画

(1)事業環境と基本的な考え方

  • 新型コロナウイルスの影響、米中貿易摩擦の長期化等により2020年の世界のGDP成長率は前年比大きなマイナス見通しであり、2021年からはプラスに転じる見通しであるが、今後のコロナウイルス感染状況によって、その回復スピードは国ごとに大きく異なるものと思われる。
  • 新型コロナウイルスの感染がある程度収束し、世界経済が完全に回復するまでは2年以上は要するものと考えられる。
  • 当面は、国内外の設備投資は厳しい局面が続くものと思われるが、中長期的にはプラスチックは世界の人々の生活にとって欠かすことのできない素材であり、今後もさまざまな分野で需要の伸長が期待される。
  • 自動車関連、電子部品関連業界は、裾野も広く今後も伸びが期待できる業界であり、引き続き当社の主力業界として取り組む。特に、自動車の電動化、自動運転化、車体の軽量化等には積極的に技術や資源を投入する。
  • ウイズコロナ、アフターコロナの環境下、社会の変化に伴うタブレット、PC、スマホ、VR等の通信機器拡大、AI、IoT、5G等のデジタル化推進の動きへ的確に対応する。
  • 地球レベルでの環境問題(脱炭素(CO2削減)、使い捨てプラスチックの削減)に対しては、お客様の生産現場や自社の事業活動において、また、お客様が生産する製造物を通じて、社会へ貢献していく。
  • アジア諸国の生活向上に伴う汎用品生産の拡大への対応、北中米での自動車、ハイテク業界への取り組みを着実に実行する。
  • 日本国内においては、生産年齢人口の減少やソーシャルディスタンス確保に伴い、今後も省人化投資、生産効率化投資は増加するものと思われる。また、インターネット通信や交通・建築・土木等の社会インフラ整備に伴う需要にもしっかりと対応していく。更に、グローバル展開する日系企業に対しては、日本国内のマザー工場、研究開発センターへのアプローチと実績づくりを強化する。

(2)中期経営方針

~世の中から必要とされる「優良企業」を目指す~

①ESG経営の強化

  • 環境・社会への貢献
  • 透明性の高いガバナンス
  • すべてのステークホルダーへの配慮
    (株主、従業員、販売先、仕入先、金融機関、政府・自治体、地域社会)

②少数精鋭かつ高収益体質の確立

  • 人材採用、教育の為の投資
  • 省力化、省人化、システム化の為の投資
  • 研究開発、技術力向上の為の投資
  • 事業領域拡大の為の投資(M&A含む)
  • 工場等の更新、能力増強、効率化の為の投資
  • 安定的に当期利益10億円以上の確保、ROE 8%以上、DOE 2.5%以上

(2)中期経営戦略

①新規市場、成長分野における事業展開の強化

  • 情報収集、調査・分析、開発、プロモーションの強化
  • 自動車業界のCASE進展における新技術、新機能への対応
  • リチウムイオン電池関連市場への販売拡大
  • 全固体電池関連のビジネスマッチングの推進
  • 粒体に対する薄膜コーティングの技術に関する機器の販売推進
  • IoT、5G、AI等、世界規模の新技術や新規格への対応
  • レンズを含む光学部品業界への販売拡大
  • 地球環境に優しい新素材(バイオプラスチック等)への対応
  • プラスチックのリサイクル関連分野への販売強化
  • プラスチック成形以外の分野(電池、食品、化粧品等)への取り組み強化
  • 北中米における自動車、ハイテク、医療業界を中心とした販売拡大と体制強化
  • 日本におけるマザー工場、研究開発センターへのアプローチと実績づくり

②既存市場、既存分野での販売拡大と収益力向上

  • 地域や分野特有のニーズに対応した製品開発と販売
  • 省エネルギー、省力化機器の開発と販売拡大
  • Q.C.D.(品質・コスト・納期)の継続強化による競争力の高い製品づくり
  • グループ間における、設計、製造、販売、サービスの情報の共有化と相乗効果の創出
  • 提案型営業、技術力向上、サービス(ビフォー、アフター)の充実による、顧客満足度の向上

③経営基盤の強化とESG経営の推進

  • 透明性の高い企業統治(コーポレート・ガバナンス)の実現
  • コンプライアンス意識の徹底による誠実な企業活動
  • 研究開発、技術力向上、人材開発への継続的な取組みと、業容拡大のための戦略的投資の実施
  • ダイバーシティへの取組み強化と優秀な人材確保
  • グローバル人材育成のための制度・運用とグループ間人材交流の強化
  • 生産、販売、サービスの拠点の再編・再構築の検討・実施
  • 社内外業務におけるデジタルとアナログ(対面)の両立
  • 組織・人材の活性化、中堅層の底上げとシニア層の活用

(3)2021年度中期経営目標数値

売上高、利益目標(2021年5月現在)